日経によると、AppleとNTTドコモでiPhone販売の基本合意がされたそうだ。

記事によると、来年夏にLTE搭載のiPhoneと、iPadまで発売が予定されているらしい。

「基本合意がされた。」と断定的な記事のため、これが万が一にも偽りだとすれば日経の記事の根本的な質が問われる報道である。

また、「基本合意がどの辺までの合意なのか」など、詳細は不明だ。

これを受けて、NTTドコモはいち早く上記の報道を否定して、サイトに公開している。ただ、この辺はAppleを考慮してのことかもしれない。

さて、日経といえば、auからのiPhone報道をいち早く伝えたことが印象に残っているが、そのときはauから実際にiPhone4Sが発売された。

そのため、NTTドコモが否定していたとしても、この報道にある基本合意自体の信頼性は高いように思う。

他の記事によると、11月中旬にNTTドコモの山田社長と辻村副社長がAppleのCEOであるティム・クックと取引について話し合ったとのことだ。

そして、次世代iPhoneおよびiPadを売ることに「原則として賛成する」内容の話に落ち着いたらしい。

何の合意なのかよくは分からないが、少なくとも口頭で発売を考える会話になったのかもしれない。記事ではドコモがAppleの要求を受け入れたと報じられている。

海外の注目

この報道は海外のApple系サイトでも数多く取り上げられていて、多くの人の関心を寄せている。

ただ、海外にとっては、NTTドコモでiPhone販売うんぬんよりも、次のiPhoneにLTEが搭載になるのか否かといったところが関心事だろう。

現在、Appleは、様々な観点からiPhoneにLTE技術を加えていない。

しかし、今後のLTE技術の発展と利便性の向上などどを考えれば、来年あたりに出るiPhoneにLTEを搭載するのではないかと噂されている。

先日書いたように、日本のLTE関係はNTTドコモが先頭を切っているので、Appleも黙って放っておくわけにはいかないわけだ。

今後、NTTドコモでiPhoneが販売されるか否かは、この「LTE技術がどうなるか」にかかっているといってもよいと思う。

まだAppleがLTE技術に正式参入するといったことは報じられていないので、今後はその辺の動向に注目したいところである。(「LTEの準備が進められている」という趣旨の記事は良く見かける。)

ただ、これも先日書いたように、NTTドコモの独占的な市場というのは今だに強いように思う。アプリの販売システムなど、Appleと上手くいかない要素がたくさんあるのも事実だ。

したがって、仮にAppleとNTTドコモ間で何らかの基本合意がされていたとしても、実際の運用などで折り合いがつかなくなる可能性が高いように思う。

ともかく、まだまだ一年先のこと。

長い目で考える必要があるだろう。