Appleの発表で紹介された「iPhotoのiOS版」を購入してみた。
iPhotoに関してはMacで使い慣れている人が多いと思うが、iOS版も美しく仕上がっている。
有料アプリだけに普通の「写真アプリ」よりも操作がしやすく、充実した編集機能もついている。
また、Facebookとの連携など、写真の楽しみが一段と増えそうだ。
さて、iOSには「写真アプリ」があるのに、なぜ「iPhotoアプリ」が必要だったのだろうか。
それは、おそらくAppleに明確なビジョンがあるからだと思う。
今回はその辺のことを考えてみたい。
Appleのビジョン
先日書いたように、今度の夏には「OS X Mountain Lion」へのMacOSアップデートが予定されている。
そのMacOSアップデートでは、iOSアプリとの連携が図られ、iOSで評判の機能がMacに導入される予定である。
そこにきて、今回のiPhotoアプリ。
iOS側からもMacPCへの歩み寄りが図られているような感じがする。
筆者思うに、PCとタブレット、そしてスマートフォンで使っているアプリが同じだと、それだけで気分が良く、快適だ。
iPadとAndroidの組み合わせでもよいのだが、どうせ使うならiPhoneのほうが良い。連携しやすいからだ。
そんなことを考えれば考えるほど、「Appleが目指しているもの」が見えてくるような気がする。
つまり、Mac、iPad、iPhone(iPod touch)での「シームレスなサービスを構築」することである。
ハードもソフトも扱っている会社だけに、その辺の流れをスムーズに展開させることが出来る。
iCloudはもちろん、今回のiPhotoアプリ導入も、そんなビジョンがあれば当然の流れといえるわけだ。
筆者は、Macを使ってみて、シームレスなシステムの素晴らしさが良く分かった。
iPhone、iPadを使うなら、当然PCは「Mac」のほうが使いやすいのである。
社会的にはWindowsが主流だが、十年先がどうなるかは分からない。
早朝に書いたこととも つながるが、要するにAppleはタブレットやスマートフォンだけでなく、PC市場も塗り替えようとしている。
今回の発表を聞けば聞くほど、筆者はそんな流れを感じずにはいられない。
iPhoneとiPadの成功で、今後は必ずMac市場が伸びてくるだろう。
Appleがその機会を利用して、Windows社会からMac社会への移行を目指しているのは、いうまでもないことなのである。