我が家には、幼い娘がいる。親が言うのもなんだが、なかなか素直で聞き分けのよい子供である。
以前「子は親の背中を見て育つ」という話を書いたが、子供の成長を見ていると自分自身の成長を見ている気がして嬉しいものだ。
ただ、ほとんど私とは一緒にいないので、私の背中ではなく妻の背中を見て育っている。子供にとって母は偉大な存在だ。良くも悪くも人格的な影響を大きく受ける。
もちろん、子供は、あらかじめ持って生まれてくる性格がある。生まれながらにして、ある程度の性質をもっているということは、この世界が目にみえているものだけではないことの証だろう。
ただ、あらかじめ持っているものがあるにせよ、子供の性格の大部分は、やはり親や周りの環境から出来上がっていくものである。
「うちの子は、聞き分けが悪くて困る。」とか、「出来の良くない子供で」という発言は、親にそのまま当てはまることが多いものなのだ。
したがって、子供を良くしたいのなら、親である自分の心を一層良くして、成長させること。これが一番の解決策であり、このことは、未来永劫変わらぬ事実だと思う。
さて、その我が子の話に戻るが、家のiPadをたまに使うようになった。使い出したら、その集中力はものすごく、驚くほどの吸収力だ。
そんな姿を見て、iPadはうまく使えば教育に有効なのだと感じた。
もちろん、以前、記事にしたように、教育にとってiPadより大事なことはたくさんある。
筆者が子供にiPadを使わせるうえで最も基本的なことだと感じたのは、使用時間を親がきちんと管理すること、iPadで何をするのか把握することである。
これを抜きに子供にiPadを渡すのは、親としてあまりに無責任だと思った。それは子供に自由を与えたのではなく、放任しているにすぎない。
子供向けアプリをダウンロードしてみても、良いものがある一方で、詐欺まがいのひどいアプリもたくさんある。「パスルを解いて、何問かあとにアプリ内課金でしか解けない問題が出てくる」なんていうアプリを見たときは、少しゾッとした。
こういう悪質アプリの問題は各地で起きており、その対策もよく見かける。
子供にタブレット等で遊ばせる際の注意点のまとめ
ただ、子供の学習能力を考えると、上記の設定だけではそれらを防げない気がする。パスワードである程度防げるにしても、全く防ぐのは難しい。
下記のようにクレジットカードを登録しなければ、アプリ内課金のようなものはたしかに防げる。
子供「iPadで遊んでいい?」 ママ「いいわよ~」→20万円の請求
しかし、これでも「コンピュータに使われてしまう。コントロールできない。」という危険は残ったままで、子供がyoutubeに夢中なんて事例もその一つだと思う。
iPadを子どもに使わせなくなった理由
ということで、iPadを使う危険から身を守る一番の方法は、「親がきちんと時間や目的を管理して、使う方向性を決めてあげること」だと思う。というのも、今の時代、デジタルから全く切り離すのは難しく、その必要性には疑問である。
60歳のお年寄りよりも2歳児のほうがiPadを覚えるのが早いのだから、吸収力のある時期に触れさせるのは決して悪いことではない。
ただ一点、親の管理が必要なこと。
「iPadやゲームなどのデジタル製品は、親が徹底して管理すること。」
そうでなければ、こういった問題は解決しないと筆者は思うのだ。