iPhoneやiPadを売るときや調子が良くないときには、バックアップをとってからiTunesで復元操作を行う。
(工場出荷状態にする)

多くの人がご存知の操作といえる。

Appleサイトを始め、多くのサイトがこの基本的な操作を紹介している。

サイトによっては、「端末を売る前にこの操作をしてから売ればよい」とだけしているものも多い。

ところが、このiTunesで行う「復元」は、必ずしもiPhoneやiPadのデータを完璧に消去するとは限らない。

「工場出荷状態」という言葉に安心してしまうが、場合によってはAppleIDが残っていることがある。

どういった場合にAppleIDが残るかというと、iTunesで「復元」した場合に残ることが多いようだ。

パスワードは表示されないものの、iCloudの設定画面などにIDだけ表示されてしまう。

サポートで「iTunesからサインアウトすればよい」と教わったが、何度試しても完全に消える事がなかった。

まぁ、iTunesからサインアウトすることなどほとんどないので、大抵の場合は復元してもAppleIDが残っているというわけだ。

売る場合や人に譲る前に注意しておきたい点である。

念のため、避ける方法を書いておこう。(バックアップ必須)

①iTunesでの復元を避け、PCと繋がずに端末単体でリセットする。
「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」

②iTunesでやる場合は、サインアウトしてから復元してみる。

③1回で安心せず、2・3回完全リセットしてみて、AppleIDが消えているか確かめる。

確実なのは①だと思う。

ちなみに、iPadのWi-Fi版の場合、完全に初期化されていれば言語設定画面になる。

また、WiFiとつなぐかパソコン(iTunes)とつながない限り、下記の「WiFiネットワーク画面」から先に進めないはずである。(iOS5以降)

復元すると初期設定画面になるので、つい安心してしまう人が多いと思う。

ということで、勘違いを避けるためにもiTunesの「工場出荷時」という表現は変えてほしいものだ。