シュプスタ

マイクロソフトのSurface(サーフェス)

マイクロソフトからSurface(サーフェス)というタブレット端末が発表された。

iPadやAndroidといったタブレットの盛り上がりに黙っていられなくなったのか、自社製品での参入である。

「Windows RT搭載」のものと「Windows 8 Pro搭載」のもの、2種類のSurface(サーフェス)が用意され、RT搭載のものは次のOSがリリースされる時期に、8 Pro搭載のものは3ヶ月後に発売予定だ。

Surface(サーフェス)の価格は未発表だが、マイクロソフトとしてはIntelのUltrabookと競争する考えらしい。

だいたい5万円〜7万円くらいだろうか。

RT版はタブレット用のOSで端末も小さいので、もう少し安くなるのかもしれない。

気になるスペックは、「RT版」と「8 Pro版」とで変わる。

それぞれの詳しいスペックは以下をご覧頂きたい。

Spec Sheet(Microsoft-Surface)

iPadと比べるとすれば「SurfaceのWindowsRT版」のほうだ。

重さは676グラム、iPadとほぼ同じ重さである。

このSurface(サーフェス)とiPad、明らかに違う点はSurface(サーフェス)にキーボートがついていることだろう。
写真:Microsoft

カバーがそのままキーボードになる仕様だ。

マイクロソフト参入による影響を考える

さて、マイクロソフトがタブレット業界に加わったことについて、筆者もなんとなく考えた。

以下、3つに分けて書いておこう。

(1)品質の競い合い

大手企業が参入することの一番のメリットは、「品質面での高め合い」にあると筆者は思う。

一つの企業だけが秀でていても、イノベーションは生まれにくい。

優れたライバルがいればいるほど、企業は成長せざるを得ないものである。

そういう意味で、マイクロソフトが参入するのはタブレット業界にとってメリットだと考える。

アップルにとっても「良きライバルの出現」である。

現在は、Windows搭載PCなくては仕事の出来ない世の中になっている。

ほとんどの企業のPCはWindowsであり、Macではない。

ソフトもWord、Excelが基本である。

そんなマイクロソフトがタブレットを扱うということは、これまでのアマゾンやグーグルがタブレットに手を出すのとは明らかに違う。

したがって、マイクロソフトのやり方次第では、タブレット業界が大きく変わりかねないと筆者は思っている。

(2)「本物」かつ「大衆に受ける」タブレット

そんなマイクロソフトのSurface(サーフェス)が売れるのか、売れないのか。

その辺は正直良くわからない。

現在の状況を考えれば、大衆に物を販売するのはマイクロソフトの得意分野である。

しかし、PCとタブレットはまた違う。

既にiPadが大成功している中、マイクロソフトがどの切り口で入ってくるのか。

それにかかっていると思う。

ついでながら、市場に出回っているマイクロソフトの「タブレットもどきパソコン」は全くもって使い物にならない。

これは実際に触ってみれば良くわかる。

今回のSurface(サーフェス)がその延長線にあるのだとすれば、間違いなく売れないと思う。

一方、現在独走中のiPadは、タブレットの「本物」だと筆者は感じている。

製品の品質として最高のものだ。

人間にしろ製品にしろ「本物」が必ずしも大衆に受けるとは限らないが、iPadの場合は大衆にもヒットした。

「本物」の良き製品がヒットすると、タブレットの偽物製品をいくら作っても太刀打ちできないものだ。

したがって、Surface(サーフェス)がiPadに対抗していくためには、「本物」かつ「大衆に受ける」ものでなければならない。

(3)業界をリードできるか

iPadは、誰もが認める最高の製品だ。

iPhoneやiPod touch、Macとの連携によって、最高の環境を作り出してくれる。

つまり、タブレット業界の先頭は、いうまでもなくアップルのiPadである。

一方、PC業界といえばWindows、マイクロソフトだ。

今回のSurface(サーフェス)がタブレット業界をリードできるのか。

業界のイノベーションを生み出せるのか。

それだけで製品の販売数は変わってくると思う。

しかし、現在のところ、そのかけらは感じない。

マイクロソフトのSurface(サーフェス)のサイトを見ても、iPadのパクリにしか思えないのである。

その辺のイメージをどう変えていくのか。課題はたくさんある。

マイクロソフトが業界をリードしていくには、iPad以上の革新的なアイデアが必要だと筆者は感じている。

何にせよ、マイクロソフト参入は喜ばしいことだ。

今後の展開を楽しみに見つめていきたいと思う。

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