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今日のテーマは、「物事を上手にすすめるために」です。
志を立てざるべからず
道の精なると精ならざると、業の成ると成らざるとは、志の立つと立たざるとに在るのみ。故に士たる者は其の志を立てざるベからず。夫れ志の在る所、気も亦従ふ。志気の在る所、遠くして至るべからざるなく、難くして為すべからざるものなし。
弘化三年「※松村文祥を送る序」【訳】人としての生き方が正しくすぐれているかそうでないか、また、仕事や勉強などがうまくいくかいかないかは、心に目指すところがきちんと定まっているかいないか、つまり志があるか否かによる。だから、武士たる者は志を立てない訳にはいかない。つまり、志があればやる気もまたそれに従うものである。志とやる気があれば、目標が遠すぎて至らないということはなく、また、難しくてできないということはない。
※松陰の叔父玉木文之進が主宰していた時の松下村塾出身者で、松陰の友人。(『吉田松陰一日一言』P.15より)
昨日の続きの文章です。
昨日は、物事を上手にすすめるためには、才能や技術よりも「志」が大切だということが書かれていました。
では、志とは何でしょうか。
それは心の向ける方向であり、心そのものであるともいえます。
“志とやる気があれば、目標が遠すぎて至らないということはなく、また、難しくてできないということはない。”
つまり、心に何を思い、何を願うかによって世界が変わってくるということなのです。
これは武士に限らず、人間なら誰しも通じる法則といえます。
もちろん、巷に言う精神論ではありません。
無理して精神で乗り越える的な考え方は、そこに無理が生じている以上不自然になるのです。
法則は自然なものですから、自然に志を立てることが理想になります。
現代人に欠けているものがあるとしたら、志を立てることではないかと思います。